応募のこない求人と、書かない小説
まっくらな 夜道に濃霧 まっしろけ 浮かぶ幻影 だれの残像
雨降った夜に車で走ると、すっごい霧がでる場所があって、もー少ししたら、そこに一本だけある大きな桜が咲くのが楽しみ。
心の体調がよくないままで、仕事に行くのがつらい感じ。
お店そのものに原因があるとかっていうんじゃなくて。
仕事しに行く気分にぜんぜんならなくて、そのカラダをムリヤリ、家から出かけさせるのがすっごいタイヘンになってきた。
お店に行くと、こんどは今日やらなくちゃいけない仕事を最初に頭に思い浮かべた途端、すっごい疲れた気分が盛り上がって、
「なにもしたくないー」
って、座り込みたくなる。
でも、しょーがないから仕事はじめると、なんとかやれちゃうんだけど。
だけど、どんどん仕事が増えていくよねー。
それで時給はかわんないからねー。
毎年、年度末は学生のバイトがやめちゃう時期だから、どのお店もいろんな時間帯の募集をかける。
同じ系列のお店で、おなじ地域なのに、時給が違うのがおもしろいよねー。
早朝も深夜帯とおなじ時給にしてるお店、反対に法的に5時から深夜割増がはずせるからって夜勤は6時までなのに5時からの1時間だけ時給低くしてるお店。
昇給があるよ、って書いてるとこもあるけど、書いてないとこはないのかもね。
でも、同系列、他系列、うちと同種のお店はどこも募集ポスター貼ってるけど、そのうち「急募!!」「緊急募集!!」とか、焦ったよーな赤字の紙があとから貼られるよーなとこもあって、こんな現象を私はおもしろく見てる。
昨年度末にはここまでの人て不足感はなかったと思うから。
うちもずっと全時間帯の募集かけて、これはほんとにわりと「急募」なんだけど応募が「ぜんぜん」来ない。
びっくりするほど、応募がこないの。
だから、ほかの同種のお店も応募自体があまりないのかなー、って思う。
すっごい不景気、って言われてた頃は、働き盛りの年代の男の人たちがうちみたいなお店のバイトに流れてきて、主婦の職を奪ってる感じだった。
年度末でも募集をかけるのは高校生のバイトの出入りがある夕勤ぐらいで、募集してないのに一週間に何件も、雇ってもらえないかって電話があった。
だけど、アベノミクスで景気が上向きー、ってなってから、ほかの業種の時給があがったからね。
それに、うちの業種の仕事量のすごさって、だんだんみんなわかるよーになったから、ファミレス以下の時給でわざわざ働きたがる人なんていなくなった、ってことだと思う。
うちのよーなお店は、だいたいどこもシフト確定後の休みは許されないし。
ファミレスだって、どこも人手不足みたいで、主婦が働ける昼間の時間帯でも緊急募集かけてるとこあるし。
うちもいっぺんに何人かやめたり、私みたいにシフト減らしたのもいるから、ほんとに人手不足感がすごい。
かわりなんていくらでもいる、って思ってた店長だって、ほんとにここまで人がいないとどーにもならないからね。
この前から店長とものすごい折り合いが悪くなった主婦の人と、とーとー店長が大ゲンカになって。
今までたまってた気持ちをぜんぶ爆発させた、っていうぐらいに、その主婦の人、店長に言いたいこと言いまくった。
そばで仕事しながら聞いちゃってた私が、拍手したくなったほど。
そしたら店長が、
「そんなに不満があるなら、やめたいってことなの?」
って、すごいキレて(店長のキレ方もすごかった)って言い返したら、
「やめてもけっこうですよ」
って、その主婦。
でも、店長はクビにしなかった。
できなかったんだよね。
その人がやめたら、ほんとにもーピンチ、っていうぐらい、人足りてないから。
だから主婦の人も、
「やめさせたいくせに、やめさせれないんだー」
って、みんなに言って開きなおっちゃって、もー店長の機嫌とらないで働き続けてる。
仕事はちゃんとやる人だから、それでも現場はなにも問題ないし。
店長はそーいうのもあるから、さいきん、ものすっごーーーーーい機嫌悪い。
底辺時給で正社員並みの業務と責任と忍耐を要求する、っていう空気は、もう破綻しかけてるんだと思う。
フランチャイズのオーナーは、今までみたいな「看板は大手から借りてるけどお店は自分の王国で自分が王様」感覚ではやってけない時代だと思う。
フランチャイズオーナーが、最初に本部からどんな経営研修を受けるのかは私にはわからないけど、雇用に関してどんな指導がされてるのか知りたくなる。
4月以降の、いろんなお店の募集ポスターが今から気になる。
うちなんて3月で夕勤が減って、そのままだと4月からどーなるのー、って状態だけど、ほんと、だれも応募こないから笑える。
(4月からバイトスタートの予約も受け付けてるのに)
来るわけないよねー。
数百メートル先の他系列の同種店のほーが時給いいもん。
周囲のファミレスはおなじ時間帯、50円~100円時給高いし。
本部から来る接客指導はどんどんレベルがあがって、デパート並みだよねー、って主婦の人たち言ってるし。
この前、これ買った。
挟みこみの書下ろしエッセイがあるの知ったから、新刊のうちに、って思って。
古本屋にでまわるよーになった時、このエッセイがついてるのとついてないので買い取り価格かわるのかな。
サリンジャーが自分の本に、訳者の「まえがき」とか「あとがき」とか入れるのを固く禁じているから、ってことで、挟み込みの紙に春樹のおじさんがこの小説に対していろいろ書いてるの。
これ、ほんとにただ挟みこまれてるだけだから、なくしちゃいそーだよねー。
って思って、私はいちばん後ろにノリで貼りつけておいた。
ツイッターで、この本について、ほかのユーザーさんとちょっと話をして。
その時に、前に野崎孝さんの訳で読んだ時に、私は「xxx」っていうキスマークを覚えた、って話した。
でも野崎さんの訳のやつを取り出してみたら、野崎さんも「キスキスキス」って書いてただけだった。
原書が「xxx」だったのかなー。
お母さんの本棚に原書もあったのに、今はなくなってたから確かめれないー。
サリンジャーは、野崎さんの訳がすごい好きだったから、ライ麦畑の時、春樹おじさんの訳には興味もたなかった。
あの頃は村上春樹の小説を読んだこともなかったから。
フラニーも、最初の出だしから、ふたりの訳、違うよねー。
どっちが原書に忠実なのかは私にはわかんないけど、最初のページを読み比べただけで、野崎さんの文体のほーが好き、って思っちゃう。
ちゃんと春樹おじさんのも読むけどね(^_^)
この前も書いた即興小説がすごいおもしろいー。
最初のやつを書いたあと、ふたつ目を書ける気がしなくなって、ぜんぜん書いてなかった。
でも、ツイッターで相互フォローしてるユーザーさんが毎日書いてて。
その方から、気楽に書くコツを教わって。
それで、ちゃんと書こーとしないで、書くことだけ楽しもー、って思って、いろいろ書いてみた。
ぜんぜんちゃんとした仕上がりにならないからねー。
小説書きませんか?っていう出版社の誘いを前に断ってて、正解だったよねー。
文章を書く、のと、創作する、って違う。
話が思いつけば、文はそのまま自動的に頭から出てくるけど。
その「話を思いつく」とこがタイヘン。
これは、お題が与えられるけど。
作家が小説を書く時、最初になにからはじめるんだろー。
「テーマ」をちゃんと決めて書くのかな。
それとも、なんとなくこんなもの書きたいっていうふわふわなイメージを、ちゃんとプロットの形にしていくのかな。
それか、テーマ性とか関係なしで、おもしろい物語を思いついた、って感じで書くのかな。
ある人の小説が代筆によるものだった、っていう暴露話がニュースになってた。
ノンフィクションとかは、ゴーストライターが文章を書くことに違和感ってないけど。
「小説」の場合、代筆、ってどーなのかなー、って思った。
それもありだ、っていう意見もいろいろ見たけどね。
ストーリーを考えて、そのまますぐ書けるぐらいのプロットを作った原案者がいたとして。
でもそれを「小説」っていう作品に仕上げるのには、文章そのものがものすごい大事な味付けになると思う。
物語の構成力より、この文体が好き、っていう感覚が「小説」にはあるから。
たとえば、音楽も。
作曲のゴーストライターが問題になってたけど、あの話は、「作品を創る」って部分の話だよね。
その楽曲を、だれが演じたか、じゃないし。
「小説」って、「作品を創る」っていうだけじゃなくて、文体の味は「演奏」じゃないのかなー、って私は思った。
ショパンの曲がそこにあって。
でもそれを弾くピアニストによって、その曲がぜんぜん違ったりするよね。
おなじ曲をいろんなシンガーがカバーするのだって、カバーする人によってぜんぜん違う魅力になる。
小説は、アイデアとかそーいう「物語を創る」部分と、その物語をどんな言葉で綴るかっていう「物語を演じる」部分、が一体になってると思う。
話は面白いのに文章がひどすぎ、っていう批判のされ方もあるからね。
「小説」をだれかが代筆した時、それは原案者だけの創作、ってことになるのかなー。
おなじプロットを渡された数人の作家がそれを文章化した時、それぞれ違う味付けになると思うから。
即興小説やってても、自分が「話を思いつく」って部分にぜんぜん才能がないのがわかる。
だから、私には文章は書けても小説書けないよねー、って思う。
刑事コロンボでも、ふたりの作家の共作、ってことになってるけど、ほんとは片方はぜんぜん物語なんて創れもしないし書けもしなくて、ただそれを売り込んでただけ、っていう話がある。
それで、書ける作家のほーが「共作」チームを解散したがる。
そしたら書けないほーは、これから新作は出せないからね。
それで、書ける作家のほーを殺しちゃうの。
この話では、いちおう、ふたりの名前が連名になってた。
連名じゃなくて、原案者だけの名前が出ちゃう小説は、その文体に惹かれたファンはいったいだれのファンになるんだろー。
「小説」って、その文章を書くのが楽しいから書くのかな、って思ったから、「文章を書かない小説家」っていう存在に、私はちょっと違和感ある。
それがダメ、とか、そんなことは私は決めないけど。
自分が書いた即興小説は、もひとつブログのほーに載せてってるので、よかったら読んでねー(^_^)
http://luvdarara.hatenablog.jp/archive/category/%E5%B0%8F%E8%AA%AC
人の即興小説をいろいろ読むのも、すっごい楽しい。
いくつかお気に入り見つけたし。
自分のお気に入り小説をクリップできる機能もあるといーよねー。